Wax Poetics Japan No.39はモデルでありミュージシャンであったベティ・デイヴィスとはどのような女性だったのか。マイルス・デイヴィスを筆頭に、ジミ・ヘンドリックスやエリック・クラプトンとの恋仲など、数々の大物男性アーティストに愛され続けた、このフィメールシンガーは過去現在を見渡しても最も女性という武器を巧みに使いアメリカンドリームを実現したひとりだ。マイルスの音楽性や洋服のセンスを変えた過去、マイルスの名盤『Bitches Brew』制作時期の濃密な時間など、本人の発言をもとに18ページにわたる特集を掲載。
Betty Davis
マイルス・デイヴィスとの結婚生活はほんの1年という短い期間だったが、彼女がこのジャズ・ジャイアントに与えた影響は絶大だった。自信に満ちたモデル/ミュージシャンのベティ・デイヴィスは、その若さと美貌とセクシュアリティで、マイルスを完全に支配した……。ベティ・デイヴィスの貴重なロング・インタビューや、多数の関係者の証言によって、この歴史上もっともタフで挑発的なアンチヒロインであり、真に革新的なファンク・ディーヴァの偉大な軌跡を辿る。
Joe Sample
自身が率いるジャズ・クルセイダーズ名義で、さらにマーヴィン・ゲイ、ミニー・リパートン、スティーリー・ダンなどのスタジオ・ミュージシャンとして、非常に多くの作品にその名を刻んできたキーボーディスト、ジョー・サンプル。2パック、ビズ・マーキー、ギャング・スターなど数多くのヒップホップ・アーティストにサンプリングされたことで、世代間のギャップを超越して愛される彼の音楽は、どういう背景から生まれたのか。2014年に惜しまれつつも亡くなったジョー・サンプルが生前、本誌だけに語ったライフ・ストーリー。
Prefuse 73
2000年代初頭に起こり、世界的なムーヴメントになったインテリジェント・ダンス・ミュージック・シーン。プレフューズ73ことスコット・ヘレンが2003年にリリースした『One Word Extinguisher』は、この画期的なシーンの台頭を象徴するマスターピースだった。多くの名義を用いて、たくさんの作品を世に生み出してきたスコット・ヘレンが、約4年ぶりにプレフューズ73名義の新作をリリース。先駆者としての貫禄が漂う新作もまた、この孤高のビートメイカーの創造力と実験性の結晶である。
Jimmy Cliff
ジャマイカがイギリスから独立した1962年にレコード・デビューして以降、レゲエ映画の金字塔として歴史に名を残す『The Harder They Come』(1972年)に主演するなど、シンガーや俳優として、多方面で精力的に活動を続けてきた真のレジェンド、ジミー・クリフ。ジャマイカとイギリスを基盤に、レゲエという言葉が生まれる前から音楽を紡いできた彼は、70に迫る年齢にして現役で活動を続ける“生きる伝説”だが、この度来日し、エネルギッシュなライブ・パフォーマンスを繰り広げた。ビルボードライブの楽屋裏で彼のインタビューに成功し、貴重な生の証言を録ることができた
Also includes: Betty Davis
Edwin Birdsong
Joe Sample
Jimmy Cliff
George Clinton
Rubble Kings
Prefuse 73
Kyoto Jazz Sextet
Toshinobu Kubota
Yusuke Hirado
Black Coffee
Kenichiro Nishihara
BUSHMIND
Mai Okawa
Wax Poetics Japan No.37はアメリカが生んだ最高峰のファンク・グループ、スライ&ザ・ファミリー・ストーンの大特集を掲載。スライの歴史と彼らが残した名盤を余すことなく紹介。
そして、海外や日本の著名DJ、アーティスト9名にスライの想い出の曲を紹介してもらう “Memories of Sly” 特集も掲載(参加:ピーナッツ・バター・ウルフ、オーサカ=モノレール、DJ JIN、カット・ケミスト、カルロス・ニーニョ、イーゴンなど)。その他にも、スライの弟でギターのフレディ・ストーン、スライの娘ノヴィーナ・カーメルへのインタビュー、ファンキーベースのラリー・グラハム特集など今号はスライが残した遺産を感じられる号となっている。
クイーン・オブ・ソウルのアレサ・フランクリン、ジャズ・レジェンドのマイルス・デイヴィス、NYストリート・フォトグラファーのリッキー・パウエル特集なども掲載。
Sly & The Family Stone
1964年に公民権法が制定し、また1968年にキング牧師が暗殺された後も、アメリカからデモの火が消えることはなかった。70年代、ブラック・パンサー党の台頭などにより、より好戦的な黒人権利運動が起こっていたが、この時代にスライが発表した『There’s a Riot Goin’ On』には、差別撤廃や共同体の創造というメッセージが込められていた……。1971年に登場し、音楽界に変革をもたらした『Riot』。この歴史的ファンク名盤が持つ社会的意義や、その背景に広がるスライ・ストーンの栄光と挫折のストーリーを綴った巻頭特集。
Freddie Stone
『Riot』と並ぶスライ&ザ・ファミリー・ストーンの代表作であり、こちらも歴史に残るファンク名盤として世界中で称賛され続ける『Stand!』。そのリリース45周年に当たる今年、バンドの主要メンバーであり、リーダーのスライ・ストーンの実弟でもあるギタリスト、フレディー・ストーンが当時を振り返る。『Stand!』について、そしてスライ・ストーンについての知られざる事実が明らかになる、貴重な録りおろしロング・インタビュー。
Larry Graham
ファンク・ベースの達人として知られ、シンガーとしても成功したラリー・グラハムは、スライ&ザ・ファミリー・ストーンや、自身のバンド、グラハム・セントラル・ステーションでの活躍を通して、ベースという楽器の革新的な奏法を世に広め、多くのミュージシャンに多大な影響を及ぼした……。スライやプリンスに愛された希代のベーシスト、ラリー・グラハム。本人や多数の関係者の証言により、このファンクの伝道師が刻んできた足跡を辿る。
Aretha Franklin
久し振りのニュー・アルバムは、新旧の素晴らしい女性シンガーたちの名曲を、アレサ・フランクリンがカヴァーするという内容だ。全米No.1ヒットを含む名曲たちを、国宝級と言われるヴォーカルでどう解釈するのかということに注目が集まるが、アレサが歌えばアレサにしかならないという、当たり前にして“女王”にしかなし得ないディーヴァの凄みに、我々はもう圧倒されるしかない……。『Aretha Franklin Sings the Great Diva Classics』へと至るクイーン・オブ・ソウルの歴史を徹底考察した総力特集。
Also includes: Sly & The Family Stone
Memories of Sly
Freddie Stone
Larry Graham
Aretha Franklin
Miles Davis
Novena Carmel
Anthony Barboza
Ricky Powell
Hiroko Otsuka
Yoshi Blessed
Gilles Peterson
Tomoyasu Takeuchi
Al Green
偉大なポップ・シンガーをリストアップしたとき、そこに名前が挙がるのは、サム・クック、スモーキー・ロビンソン、マーヴィン・ゲイ、カーティス・メイフィールドなどだろうが、その誰もが彼以上であることはないだろう。唯一無二のソウル・レジェンド、アル・グリーン。この巻頭特集では、アル・グリーン本人の貴重なロング・インタビューにより、このソウルの大司祭の偉大な軌跡を辿る。知られざるエピソードが満載の総力特集。
Also includes: Al Green
Ohio Players
Harvey Mason
Lester Troutman
Tuxedo
DJ Premier
José James
BADBADNOTGOOD & Ghostface Killah
Jonny Faith
Manu Delago
Sherwood & Pinch
Future Brown
Dan Lish